【2024年最新】FX会社おすすめ比較ランキング12選!選び方も解説

FX会社おすすめ比較ランキング12選、選び方も解説

FX(外国為替証拠金取引)を始めるにあたり、最初の関門となるのが「FX会社選び」です。数多くのFX会社が存在し、それぞれスプレッド、スワップポイント、取引ツール、サポート体制など、特徴が大きく異なります。自分に合わない会社を選んでしまうと、思うような取引ができず、大切な資金を効率的に運用できない可能性もあります。

この記事では、FXの世界へ第一歩を踏み出す方から、すでに取引経験があり、より良い条件の口座を探している方まで、全てのトレーダーが自分に最適な一社を見つけられるよう、網羅的かつ分かりやすく情報を提供します。

主要なFX会社12社を徹底比較し、それぞれの強みや特徴をランキング形式で詳しく解説。さらに、「失敗しないFX会社の選び方」を7つの具体的なポイントに分けて掘り下げ、あなたの取引スタイルや目的に合わせた最適なFX会社を見つける手助けをします。

この記事を最後まで読めば、FX会社選びに関する疑問や不安が解消され、自信を持ってFX取引をスタートできるでしょう。

【比較一覧表】おすすめFX会社12社のスペックをチェック

まずは、本記事で紹介するおすすめのFX会社12社の主要スペックを一覧表で比較してみましょう。各社の特徴をひと目で把握できるため、自分が何を重視するのかを考えながらチェックしてみてください。

FX会社名 米ドル/円スプレッド(原則固定) 最小取引単位 通貨ペア数 主要な取引ツール 特徴
GMOクリック証券 0.2銭 1,000通貨 20種類 はっちゅう君FXプラス / GMOクリック FXneo 総合力が高く、取引コスト・ツール・情報量すべてがハイスペック
DMM FX 0.2銭 10,000通貨 21種類 DMMFX PLUS / DMMFX TRADE 初心者向けの使いやすいツールとLINEでのサポートが魅力
SBI FXトレード 0.09銭 (1〜1,000通貨) 1通貨 34種類 SBI FXTRADE / SBI FXTRADEアプリ 1通貨からの超少額取引が可能で、低スプレッドも実現
外為どっとコム 0.2銭 1,000通貨 30種類 外貨ネクストネオ / G.comチャート 豊富なマーケット情報と初心者向けコンテンツが充実
みんなのFX 0.2銭 1,000通貨 34種類 FXトレーダー / FXトレーダーアプリ版 高水準のスワップポイントと多彩なツールが特徴
LIGHT FX 0.2銭 1,000通貨 33種類 LIGHT FXアプリ / アドバンスドトレーダー みんなのFXの姉妹サービスで、こちらも高水準のスワップを提供
松井証券 0.2銭 1通貨 20種類 松井証券 FXアプリ / FXトレーダー・プラス 100円から始められる手軽さと老舗証券会社の安心感が強み
ヒロセ通商 0.2銭 1,000通貨 54種類 LION FX C2 / LION FX アプリ 約定力の高さとスキャルピング公認で短期トレーダーに人気
JFX 0.2銭 1,000通貨 41種類 MATRIX TRADER / JFXアプリ ヒロセ通商の子会社で、同様にスキャルピングに強い
IG証券 0.2銭 10,000通貨 約100種類 Webブラウザ版プラットフォーム / TradingView 圧倒的な通貨ペア数と多様な金融商品を提供
外為オンライン 1.0銭 1,000通貨 26種類 iサイクル2取引 / 外為オンライン for App 自動売買(リピート系注文)に特化しており、初心者にも人気
楽天証券(楽天FX) 0.2銭 1,000通貨 28種類 楽天FX-WEB / iSPEED FX 世界標準の取引プラットフォームMT4が利用可能

※スプレッドは2024年6月時点の公式サイト情報を基に記載しており、原則固定ですが、市場の急変時や早朝など流動性が低い時間帯には拡大することがあります。

この表はあくまで各社の特徴を大まかに掴むためのものです。次の章からは、それぞれのFX会社について、より詳しくその魅力や注意点を掘り下げていきます。

【2024年最新】FX会社おすすめ比較ランキング12選

ここからは、数あるFX会社の中から厳選した12社を、総合力や特徴を基にランキング形式で詳しく紹介します。それぞれの会社の強みやサービス内容を理解し、自分の投資スタイルに最も合う一社を見つけましょう。

① GMOクリック証券

GMOクリック証券は、FX取引高世界第1位(※)を長年記録し続けるなど、多くのトレーダーから支持を集める業界のリーディングカンパニーです。 その最大の魅力は、スプレッドの狭さ、高機能な取引ツール、豊富な情報量といった、取引に必要なあらゆる要素が非常に高いレベルでバランスが取れている点にあります。初心者から上級者まで、どんなレベルのトレーダーにもおすすめできる総合力の高さが光ります。

まず、取引コストの要であるスプレッドは、米ドル/円で0.2銭(原則固定)と業界最狭水準を誇ります。短期的な売買を繰り返すトレーダーにとって、このスプレッドの狭さは直接的に収益性の向上につながるため、非常に重要なポイントです。

次に、取引ツールの使いやすさも特筆すべき点です。PC向けの「はっちゅう君FXプラス」は、カスタマイズ性に優れた高機能ツールで、チャート分析からスピード注文まで、トレーダーが求める機能を網羅しています。直感的な操作が可能でありながら、プロレベルの分析にも対応できるため、多くの専業トレーダーにも愛用されています。また、スマートフォンアプリ「GMOクリック FXneo」も、PC版に匹敵するほどの機能性を持ち、洗練されたデザインで外出先でもストレスなく取引ができます。

情報コンテンツの充実度もGMOクリック証券の強みです。著名なアナリストによるレポートやオンラインセミナーが頻繁に提供されており、トレード戦略を立てる上で非常に役立ちます。

総合的に見て、特定の要素に特化するのではなく、全ての面で高いパフォーマンスを求めるトレーダーにとって、GMOクリック証券は最も有力な選択肢の一つとなるでしょう。

※参照:Finance Magnates 2023年年間FX取引高調査報告書(2023年1月~2023年12月)

② DMM FX

DMM FXは、特にFX初心者からの支持が厚いFX会社です。 その理由は、シンプルで分かりやすい取引ツールと、手厚いサポート体制にあります。難しい専門用語や複雑な操作を極力排除し、「誰でも簡単に始められる」ことをコンセプトにサービスが設計されています。

取引ツール「DMMFX PLUS」は、必要な機能がすっきりとまとめられており、直感的な操作で発注や決済が可能です。チャート画面もシンプルで見やすく、初めてチャート分析をする人でも戸惑うことは少ないでしょう。スマートフォンアプリも同様に使いやすさを重視した設計で、初心者でもすぐに操作に慣れることができます。

DMM FXのもう一つの大きな特徴は、業界で初めてLINEによる問い合わせに対応した点です。 電話やメールが苦手な若い世代でも、普段使い慣れているLINEで気軽に質問できるため、口座開設や取引の疑問点をすぐに解消できます。平日24時間対応の電話サポートもあり、初心者でも安心して取引を始められる環境が整っています。

また、各種手数料がすべて無料であることも魅力です。口座開設手数料や維持手数料はもちろん、取引手数料、ロスカット手数料、さらには入出金手数料(クイック入金・出金手数料)まで無料となっており、取引コストをスプレッドだけに集中させることができます。

ただし、最小取引単位が10,000通貨であるため、数千円単位での超少額取引を始めたい人には少しハードルが高いかもしれません。ある程度まとまった資金(推奨5万円〜10万円程度)を用意できる初心者の方にとって、DMM FXは非常に心強いパートナーとなるでしょう。

③ SBI FXトレード

「とにかく少額からFXを始めてみたい」という方に最もおすすめなのが、SBI FXトレードです。 最大の特徴は、わずか1通貨単位(約5円〜)から取引が可能な点にあります。多くのFX会社が1,000通貨や10,000通貨を最小取引単位としている中、この手軽さは群を抜いています。FXに興味はあるけれど、いきなり大きなお金を動かすのは怖いと感じる初心者にとって、お小遣い感覚でリアルな取引を体験できるのは大きなメリットです。

少額取引に強いだけでなく、スプレッドも非常に魅力的です。特に、1〜1,000通貨までの取引においては、米ドル/円のスプレッドが0.09銭(原則固定)と、他の追随を許さないレベルの狭さを提供しています。少額トレーダーを徹底的に優遇する姿勢が伺えます。

SBIグループという金融大手の一員であることによる信頼性の高さも、安心して取引を始められる要素の一つです。長年の金融サービス提供で培われたノウハウと強固なセキュリティ体制は、顧客の資産を守る上で大きな安心感につながります。

取引ツールは、初心者向けのシンプルなものから、豊富なテクニカル指標を搭載した高機能なものまで用意されており、トレーダーのレベルに合わせて選ぶことができます。

少額から始めて徐々に取引単位を大きくしていきたい、あるいは低リスクでFXの仕組みを学びたいという方にとって、SBI FXトレードは最適な環境を提供してくれるFX会社です。

④ 外為どっとコム

外為どっとコムは、「情報力」を強みとする老舗のFX会社です。 長年にわたりFXサービスを提供してきた実績と信頼があり、特にマーケット情報や学習コンテンツの質と量には定評があります。

同社が運営するオウンドメディア「マネ育チャンネル」では、初心者向けの基礎知識から、プロのアナリストによる詳細な市場分析レポート、今後の相場見通しまで、多岐にわたる情報が毎日更新されています。これらのコンテンツを読むだけでも、相場観を養い、トレードスキルを向上させることが可能です。また、オンラインセミナーも頻繁に開催されており、リアルタイムで専門家の解説を聞きながら学ぶ機会が豊富に用意されています。

「トレードで勝つためには、まず市場を知ることから」と考える、学習意欲の高いトレーダーにとって、外為どっとコムは最高の環境と言えるでしょう。

取引ツールも充実しており、PC版の「外貨ネクストネオ」は、豊富な注文方法と高度なチャート分析機能を備えています。特に、複数のチャートを自由にレイアウトできる機能は、多角的な分析を行いたいトレーダーに重宝されています。

また、未来のチャート形状を予測する「ぴたんこテクニカル」や、主要な経済指標や要人発言をプッシュ通知で知らせてくれる「G.com」アプリなど、トレードを補助するユニークなツールも提供しており、初心者から上級者まで幅広くサポートします。総合力の高いFX会社でありながら、特に情報収集と分析を重視する方におすすめです。

⑤ みんなのFX

「みんなのFX」は、特にスワップポイントを重視するトレーダーから高い評価を得ているFX会社です。 スワップポイントとは、2国間の金利差によって得られる利益のことで、高金利通貨を長期保有する戦略(キャリートレード)において収益の柱となります。

みんなのFXは、メキシコペソ/円やトルコリラ/円といった高金利通貨ペアにおいて、業界最高水準のスワップポイントを提供し続けています。スワップポイント狙いの長期投資を考えている方にとって、この点は非常に大きな魅力です。公式サイトでは「スワップカレンダー」が公開されており、将来付与されるスワップポイントを事前に確認できる透明性の高さも評価されています。

スワップだけでなく、スプレッドも米ドル/円で0.2銭(原則固定)と狭く、短期トレーダーにとっても使いやすい環境です。さらに、「みんなのシストレ」という自動売買(システムトレード)サービスも提供しており、実際に利益を出しているトレーダーの戦略をそのままコピーして取引を始めることができます。自分で分析する時間がない方や、プロの戦略を参考にしたい方におすすめの機能です。

その他にも、約定率99.9%という高い数値を公表しており(※)、狙った価格で注文が成立しやすい点も強みです。使いやすい取引ツールと合わせて、スワップ派から短期トレーダー、自動売買派まで、幅広いニーズに応えるバランスの取れたFX会社です。

※参照:みんなのFX公式サイト(2023年10月2日~2023年10月31日の実績値)

⑥ LIGHT FX

LIGHT FXは、先述の「みんなのFX」と同じトレイダーズ証券が運営する姉妹サービスです。 そのため、基本的なスペックやサービスの方向性は非常に似ていますが、よりシンプルさと手軽さに特化しているのが特徴です。

最大の強みは、みんなのFXと同様に業界最高水準のスワップポイントです。高金利通貨ペアのスワップは非常に高く設定されており、長期的な資産運用を目指すトレーダーにとって最適な選択肢の一つとなります。

みんなのFXとの主な違いは、提供するツールの種類やキャンペーン内容にあります。LIGHT FXは、よりシンプルで直感的な操作が可能な取引ツールを提供しており、特に初心者や、複雑な機能は不要で基本的な取引だけをスムーズに行いたいという方に適しています。自動売買(シストレ)機能は提供されていないため、裁量取引に集中したい方向けのサービスと言えます。

また、LIGHT FXは口座の種類を「LIGHTペア」と「通常ペア」に分けるなど、ユニークな取り組みも行っています。これにより、トレーダーは自分の戦略に合わせて最適な取引環境を選ぶことができます。

高水準のスワップポイントを狙いつつ、シンプルで分かりやすい環境で取引をしたい方には、LIGHT FXが非常におすすめです。 みんなのFXとLIGHT FXは、どちらも優れたFX会社なので、両社のキャンペーン内容などを比較して、よりお得に始められる方を選ぶのも良いでしょう。

⑦ 松井証券

松井証券は、100年以上の歴史を持つ老舗の証券会社であり、その信頼性と安心感は絶大です。 長年培ってきた金融サービスのノウハウを活かして提供されるFXサービスは、特に初心者やリスクを抑えたい方に配慮した設計となっています。

SBI FXトレードと同様に、最小取引単位が1通貨であることが最大の特徴です。米ドル/円なら約5円程度から取引が始められるため、「100円から始められるFX」をキャッチコピーに掲げています。この手軽さは、FX未経験者が最初の一歩を踏み出す際の心理的なハードルを大きく下げてくれます。

取引コスト面でも優れており、米ドル/円のスプレッドは0.2銭(原則固定)と業界最狭水準です。また、口座開設手数料や取引手数料はもちろん無料です。

特筆すべきは、顧客サポートの質の高さです。FX専門のダイヤルが用意されており、経験豊富なスタッフが取引ツールの使い方から専門的な質問まで丁寧に答えてくれます。老舗証券会社ならではの手厚いサポートは、初心者にとって何よりの安心材料となるでしょう。

株式投資など他の金融商品も同じプラットフォームで管理できるため、FXだけでなく、将来的に幅広い資産運用を考えている方にも便利です。信頼できる大手で、かつ超少額から安心してFXを始めたいというニーズに完璧に応えてくれるのが松井証券のFXです。

⑧ ヒロセ通商(LION FX)

ヒロセ通商(LION FX)は、スキャルピングやデイトレードといった短期売買をメインに行うトレーダーから絶大な支持を受けているFX会社です。 その理由は、公式に「スキャルピングOK」を公言している点と、それを支える高い約定力にあります。

スキャルピングとは、数秒から数分単位で小さな利益を積み重ねていく超短期売買の手法です。この手法では、瞬時の判断と正確な注文執行が求められるため、FX会社によってはサーバーに負荷がかかるとして歓迎されない場合があります。しかし、ヒロセ通商はスキャルピングを公認しており、トレーダーは口座凍結のリスクを心配することなく取引に集中できます。

このスキャルピングを可能にしているのが、「LION FX」の強みである高い約定力です。約定力とは、トレーダーが発注した価格で正確に注文が成立する能力のことで、これが低いと「スリッページ(価格のズレ)」が発生し、意図しないコスト増につながります。ヒロセ通商は、自社開発の強力なシステムにより、99.9%という驚異的な約定率を実現(※)しており、スキャルピングのようなシビアな取引でも安心して利用できます。

また、54種類という豊富な通貨ペア数も魅力の一つです。主要通貨ペアはもちろん、ポーランドズロチやチェココルナといった東欧通貨ペアも扱っており、多様な取引戦略に対応できます。

ユニークな点として、毎月開催される多彩な食品キャンペーンが有名です。取引量に応じて、LION FXオリジナルの餃子やパスタ、カレーなどがもらえるため、これを楽しみに取引をしているトレーダーも少なくありません。短期売買で本格的に利益を追求したいトレーダーにとって、ヒロセ通商は最高のパートナーとなるでしょう。

※参照:ヒロセ通商公式サイト(矢野経済研究所 2023年7月調査)

⑨ JFX

JFXは、ヒロセ通商の100%子会社であり、提供するサービス内容もヒロセ通商と非常によく似ています。 そのため、JFXもまた、スキャルピングトレーダーにとって非常に魅力的な選択肢となります。

JFXの取引システム「MATRIX TRADER」は、ヒロセ通商の「LION FX」をベースにしており、同様に高速な約定スピードと高い約定力を誇ります。もちろん、スキャルピングも公式に認められています。1,000通貨単位からの取引が可能で、通貨ペアも41種類と豊富です。

では、ヒロセ通商との違いはどこにあるのでしょうか。一つは、情報コンテンツの方向性です。JFXの代表である小林芳彦氏は、元インターバンクディーラーであり、自身の相場観やトレード戦略をブログやセミナーで積極的に発信しています。プロのディーラーの視点から発信されるリアルタイムな情報は、多くのトレーダーにとって非常に価値のあるものです。

また、キャンペーン内容もヒロセ通商の食品キャンペーンとは異なり、取引量に応じたキャッシュバックが中心となっています。どちらのキャンペーンが自分にとって魅力的かで選ぶのも一つの方法です。

基本スペックはほぼ同等であるため、ヒロセ通商かJFXかは、情報コンテンツの好みやキャンペーン内容で選ぶのが良いでしょう。 どちらを選んでも、短期トレーダーにとって快適な取引環境が手に入ることは間違いありません。

⑩ IG証券

IG証券は、英国に本拠を置く金融サービスプロバイダーであり、45年以上の歴史を持つ世界的な企業です。 日本のFX会社とは一線を画す、グローバルスタンダードなサービスを提供しています。

最大の特徴は、取り扱い金融商品の圧倒的な豊富さです。FXだけでも約100種類の通貨ペアを扱っており、メジャー通貨からエキゾチック通貨まで、世界中の通貨で取引が可能です。他のFX会社では見られないような通貨ペアで取引したい、あるいは世界経済の動向を幅広く捉えたいという上級者トレーダーのニーズに応えます。

FX以外にも、株式指数、個別株、商品(コモディティ)、債券先物など、17,000種類以上の金融商品をCFD(差金決済取引)として取引できます。これにより、一つの口座で世界中のあらゆる市場にアクセスできるポートフォリオを構築できます。

また、「ノックアウト・オプション」というユニークな金融商品も提供しています。これは、FXやCFDと同様の仕組みでありながら、最大損失額をあらかじめ限定できるという特徴を持っています。損失リスクをコントロールしながら、相場の上昇・下落の両方で利益を狙えるため、リスク管理を徹底したいトレーダーに人気です。

取引ツールも高機能で、世界中のトレーダーに利用されている「TradingView」を無料で利用できる点も大きなメリットです。高度なチャート分析機能を求めるトレーダーにとって、これは非常に魅力的です。

一方で、最小取引単位が10,000通貨であり、操作もやや専門的なため、完全なFX初心者には少し敷居が高いかもしれません。ある程度の取引経験があり、よりグローバルで多様な投資機会を求める中〜上級者向けのFX会社と言えるでしょう。

⑪ 外為オンライン

外為オンラインは、「自動売買(システムトレード)」の分野で特に高い知名度と人気を誇るFX会社です。 同社が提供する「iサイクル2取引」は、FX初心者でも簡単に始められるリピート系注文の自動売買システムです。

「iサイクル2取引」の仕組みは非常にシンプルです。最初に簡単な設定(変動幅や対象ポジションなど)を行うだけで、あとはシステムが相場の動きに合わせて自動で売買を繰り返してくれます。相場が上がっても下がっても、その値動きの中でコツコツと利益を積み重ねていくことを目指すため、24時間チャートに張り付いていられない忙しい会社員や主婦の方に最適です。

過去のシミュレーション結果から最も成績の良い設定を選ぶ「ランキング方式」も用意されているため、専門知識がなくても、優秀な設定を真似るだけですぐに自動売買をスタートできます。

もちろん、裁量取引も可能ですが、外為オンラインの真価はやはり自動売買にあります。そのため、スプレッドは米ドル/円で1.0銭(原則固定)と、裁量取引メインのFX会社に比べると広めに設定されています。これは、自動売買システムの利用料が含まれていると考えるのが妥当です。

「自分でトレード判断をするのは難しい」「感情に左右されずに機械的に取引したい」「仕事や家事で忙しいけれどFXで資産運用をしたい」といったニーズを持つ方にとって、外為オンラインの自動売買は非常に強力なツールとなるでしょう。

⑫ 楽天証券(楽天FX)

楽天証券は、楽天グループが運営する大手ネット証券であり、そのFXサービス「楽天FX」も多くのトレーダーに利用されています。 最大のメリットは、世界中のトレーダーに愛用されている高機能取引プラットフォーム「MetaTrader 4(MT4)」が利用できる点です。

MT4は、非常に高度なチャート分析機能と、カスタマイズ性の高さが特徴です。標準搭載されているテクニカル指標や描画ツールが豊富なだけでなく、「Expert Advisor(EA)」と呼ばれる自動売買プログラムを組み込んだり、独自のインジケーターを追加したりすることが可能です。これにより、自分だけの取引環境を無限に構築できます。世界中の開発者が作成したEAやインジケーターが無料で配布・販売されており、それらを利用できるのがMT4の最大の強みです。

また、楽天グループならではの特典として、取引に応じて楽天ポイントが貯まったり、貯まったポイントを証拠金として使えたりする点も魅力です。普段から楽天のサービスを利用している方にとっては、非常にお得感のあるサービスと言えます。

スプレッドも業界最狭水準で、取引コストを抑えられます。楽天証券という大手金融機関の安心感もあり、総合力の高いFX会社です。特に、MT4を使って本格的な分析や自動売買を行いたいトレーダーにとって、楽天FXは最有力候補の一つとなるでしょう。

失敗しないFX会社の選び方7つのポイント

スプレッドの狭さで選ぶ、スワップポイントの高さで選ぶ、取引ツールの使いやすさで選ぶ、通貨ペアの豊富さで選ぶ、最小取引単位の小ささで選ぶ(少額取引)、約定力の高さで選ぶ、サポート体制や情報量の充実度で選ぶ

ここまで12社のFX会社を紹介してきましたが、「結局どれを選べばいいのか分からない」と感じる方もいるかもしれません。そこで、FX会社を選ぶ際にチェックすべき7つの重要なポイントを解説します。これらの基準を基に、自分の目的やスタイルに合った会社を絞り込んでいきましょう。

① スプレッドの狭さで選ぶ

スプレッドとは、通貨を売るときの価格(Bid)と買うときの価格(Ask)の差のことで、FX取引における実質的な取引コストです。 この差が狭ければ狭いほど、トレーダーにとって有利になります。

例えば、米ドル/円のスプレッドが0.2銭の場合、1万通貨を取引すると、買った瞬間に20円のマイナスからスタートすることになります。このスプレッドが1.0銭であれば、マイナスは100円から始まります。特に、一日に何度も取引を繰り返すスキャルピングやデイトレードでは、このわずかな差が積み重なり、最終的な損益に大きな影響を与えます。

そのため、短期的な取引をメインに考えている方は、スプレッドの狭さを最優先でチェックすべきです。 GMOクリック証券やDMM FX、SBI FXトレードなどは、業界でもトップクラスのスプレッドの狭さを誇ります。

ただし、注意点もあります。多くのFX会社が提示している「原則固定スプレッド」は、あくまで通常時のものです。早朝や年末年始など市場の流動性が低い時間帯や、重要な経済指標の発表前後には、スプレッドが一時的に大きく開く(拡大する)ことがあります。 このような例外的な状況も理解した上で、平常時のスプレッドが狭い会社を選ぶことが重要です。

② スワップポイントの高さで選ぶ

スワップポイントとは、2つの国の通貨の金利差から得られる利益(または損失)のことです。 例えば、低金利通貨の日本円を売って、高金利通貨のメキシコペソを買うと、その金利差分の利益をスワップポイントとして毎日受け取ることができます。

このスワップポイントを狙って、ポジションを数週間から数年にわたって長期保有する投資スタイルを「キャリートレード」と呼びます。為替レートの変動による利益(キャピタルゲイン)だけでなく、スワップポイントによる安定した収益(インカムゲイン)も期待できるのが特徴です。

中長期的な資産運用を目的とする場合は、このスワップポイントの高さを重視してFX会社を選びましょう。 みんなのFXやLIGHT FXなどは、高金利通貨ペアで業界最高水準のスワップポイントを提供していることで知られています。

注意点として、スワップポイントはプラスになるだけでなく、マイナスになることもあります。高金利通貨を売って低金利通貨を買うポジションを保有すると、逆に毎日スワップポイントを支払わなければなりません。また、各国の金融政策によって金利は変動するため、スワップポイントの額も日々変わります。長期投資を行う際は、こうしたリスクも十分に理解しておく必要があります。

③ 取引ツールの使いやすさで選ぶ

取引ツールは、トレーダーにとって戦場における武器のようなものです。どんなに優れた戦略を持っていても、ツールが使いにくければ、その能力を十分に発揮できません。特に、一瞬の判断が損益を分けるFX取引において、ツールの操作性は極めて重要です。

取引ツールは、主にPCにインストールして使うリッチクライアント型やブラウザで利用するWebブラウザ型、そしてスマートフォンアプリの3種類に大別されます。それぞれの特徴を理解し、自分の取引スタイルに合ったものを選びましょう。

PCの取引ツール

PC向けのツールは、大画面で複数の情報を同時に表示できるのが最大のメリットです。複数のチャートを開き、テクニカル指標を重ねて表示させ、ニュースや注文画面も一覧しながら取引に臨むことができます。

選ぶ際のポイントは、「カスタマイズ性」と「注文機能の豊富さ」です。

  • カスタマイズ性: チャートの色やレイアウト、表示するウィンドウなどを自分好みに設定できるか。GMOクリック証券の「はっちゅう君FXプラス」のように、自由度の高いツールは上級者にも人気です。
  • 注文機能: IFD注文、OCO注文、IFO注文といった高度な注文方法に対応しているか。また、チャート上から直接発注できる機能や、ワンクリックで即座に注文できるスピード注文機能は、短期売買において必須とも言える機能です。

スマートフォンの取引アプリ

近年、スマートフォンアプリの進化は目覚ましく、PCツールに引けを取らないほどの高機能なアプリが増えています。通勤中や外出先でも手軽にチャートチェックや取引ができるため、今や必須のツールと言えます。

選ぶ際のポイントは、「操作性の良さ」と「プッシュ通知機能」です。

  • 操作性: 小さな画面でも直感的に操作できるか。チャートの拡大・縮小や、注文画面への遷移がスムーズに行えるかが重要です。DMM FXのアプリは、初心者でも分かりやすいシンプルなデザインで評価が高いです。
  • プッシュ通知: 設定した価格に到達した際のアラートや、経済指標の発表を知らせる通知機能は、取引チャンスを逃さないために非常に役立ちます。

最終的には、実際に使ってみないと分からない部分も多いので、多くのFX会社が提供している「デモトレード」を活用して、本番の口座を開設する前にツールの使用感を試してみることを強くおすすめします。

④ 通貨ペアの豊富さで選ぶ

FXで取引できる通貨の組み合わせを「通貨ペア」と呼びます。米ドル/円(USD/JPY)やユーロ/米ドル(EUR/USD)といった、取引量が多く値動きが比較的安定しているものを「メジャー通貨ペア」、南アフリカランド/円(ZAR/JPY)やトルコリラ/円(TRY/JPY)といった、取引量は少ないものの値動きが大きい(ハイリスク・ハイリターン)傾向にあるものを「マイナー通貨ペア(エキゾチック通貨ペア)」と呼びます。

ほとんどのFX会社は20〜30種類程度の通貨ペアを扱っており、初心者が取引するには十分な数です。まずはメジャー通貨ペアで取引に慣れるのが一般的でしょう。

しかし、より多様な取引戦略を試したい中〜上級者や、特定のマイナー通貨の動向に注目しているトレーダーにとっては、通貨ペアの豊富さも重要な選択基準となります。 例えば、ヒロセ通商は50種類以上、IG証券に至っては約100種類もの通貨ペアを提供しており、世界中の通貨を対象に取引機会を探すことができます。

自分のトレードスタイルや興味の対象に合わせて、適切な通貨ペア数を提供しているFX会社を選びましょう。ただし、マイナー通貨はスプレッドが広く、流動性が低いために価格が急変動するリスクが高いことを十分に理解しておく必要があります。

⑤ 最小取引単位の小ささで選ぶ(少額取引)

最小取引単位とは、FX取引を行う際の最低限の取引量のことです。多くのFX会社では1,000通貨または10,000通貨が一般的ですが、中には1通貨や100通貨から取引できる会社もあります。

  • 10,000通貨: 1ドル=150円の場合、取引に必要な証拠金はレバレッジ25倍で約60,000円。
  • 1,000通貨: 同条件で、必要な証拠金は約6,000円。
  • 1通貨: 同条件で、必要な証拠金は約6円。

このように、最小取引単位が小さいほど、少ない資金でFXを始めることができます。特にFX初心者は、いきなり大きな金額で取引するのではなく、まずは少額でリアルな相場の値動きやツールの使い方、資金管理の方法を学ぶことが非常に重要です。

SBI FXトレードや松井証券は1通貨から、一部のFX会社は100通貨からの取引に対応しています。数百円〜数千円というお小遣い程度の金額で始められるため、失敗したときのリスクを最小限に抑えながら、貴重な経験を積むことができます。

ある程度経験を積んで、より大きな利益を狙いたくなったときに、取引単位を大きくしていけば良いのです。リスク管理の観点からも、最初は最小取引単位が小さいFX会社を選ぶことを強く推奨します。

⑥ 約定力の高さで選ぶ

約定力とは、トレーダーが出した注文を、希望した通りの価格(またはそれに近い価格)で、かつスピーディーに成立させる能力のことです。 この約定力が低いと、以下のような問題が発生します。

  • スリッページ: 注文した価格と実際に約定した価格にズレが生じる現象。不利な方向にズレると、意図しない損失につながります。
  • 約定拒否: 注文そのものが成立しない現象。特に、相場が急変動しているときに起こりやすく、絶好の取引チャンスを逃す原因になります。

これらの現象は、特に数秒単位で取引を完結させるスキャルピングトレーダーにとっては致命的です。そのため、短期売買を主戦場とするトレーダーは、約定力の高さを公表しているFX会社を選ぶことが不可欠です。

ヒロセ通商やJFX、GMOクリック証券などは、自社のシステムの強さをアピールし、高い約定率(例:99.9%など)を公式サイトで公表しています。これらの会社は、サーバーの増強やシステムの最適化に力を入れており、トレーダーがストレスなく取引できる環境を提供しています。

約定力はスペック表だけでは比較しにくい要素ですが、FX会社の公式サイトで「約定率」や「スリッページ発生率」などの実績値を公開しているかどうかは、一つの判断基準になります。

⑦ サポート体制や情報量の充実度で選ぶ

FX取引は24時間行われており、疑問やトラブルもいつ発生するか分かりません。特に初心者にとっては、困ったときにすぐに相談できるサポート体制が整っているかどうかは、安心して取引を続けるための重要な要素です。

チェックすべきポイントは、「対応チャネル」「対応時間」「サポートの質」です。

  • 対応チャネル: 電話、メール、チャットなど、どのような問い合わせ方法があるか。DMM FXのようにLINEでの問い合わせに対応している会社は、手軽さの面で優れています。
  • 対応時間: 平日24時間対応しているか、夜間や早朝も対応してくれるか。日本の夜間はロンドンやニューヨーク市場が活発に動く時間帯なので、この時間帯のサポートは心強いです。
  • サポートの質: 口座開設のような基本的な質問から、取引ツールの専門的な使い方まで、丁寧に対応してくれるか。こればかりは実際に問い合わせてみないと分かりませんが、老舗の証券会社や大手FX会社は、一般的に質の高いサポートを提供している傾向にあります。

また、FXで勝ち続けるためには、継続的な学習と情報収集が欠かせません。 外為どっとコムのように、プロのアナリストによるレポートや相場予測、初心者向けのセミナー動画などを豊富に提供しているFX会社は、トレーダーのスキルアップを強力に後押ししてくれます。

これらのサポート体制や情報コンテンツは、直接的な取引コストではありませんが、長期的に見ればあなたのトレーダーとしての成長を支える重要な資産となります。

【目的別】おすすめのFX会社

ここまでの選び方のポイントを踏まえ、あなたの目的や取引スタイルに合わせたおすすめのFX会社をまとめました。自分がどのタイプに当てはまるか考えながら、最適な一社を見つけてください。

初心者におすすめのFX会社

FXをこれから始める初心者の方には、「使いやすさ」「少額取引可能」「サポート体制の充実」の3点を満たすFX会社がおすすめです。

  • DMM FX: シンプルで直感的な取引ツールと、LINEでも問い合わせ可能な手厚いサポート体制が魅力。FXの基本を学ぶのに最適です。
  • GMOクリック証券: 総合力が高く、どの要素も高水準。初心者からステップアップしていく過程で、長く使い続けられる安心感があります。
  • 外為どっとコム: 豊富な学習コンテンツとマーケット情報が強み。取引だけでなく、FXに関する知識を体系的に学びたいという知的好奇心の高い初心者の方にぴったりです。

少額から始めたい人におすすめのFX会社

「いきなり大きなお金を投資するのは怖い」「まずはリスクを抑えてFXを体験してみたい」という方には、最小取引単位が小さいFX会社が最適です。

  • SBI FXトレード: 1通貨(約5円〜)から取引可能。圧倒的な少額取引への対応力で、リスクを極限まで抑えながらリアルな取引を経験できます。
  • 松井証券: こちらも1通貨から取引可能。「100円から始める」というキャッチコピー通り、お小遣い感覚でスタートできます。老舗証券会社の安心感も魅力です。

スキャルピング・デイトレードにおすすめのFX会社

一日に何度も取引を繰り返し、小さな利益を積み重ねる短期トレーダーには、「スプレッドの狭さ」「約定力の高さ」「高性能な取引ツール」が必須条件です。

  • ヒロセ通商(LION FX): スキャルピング公認、業界最高水準の約定力、豊富な注文機能を備えたツールなど、短期トレーダーが求める全てが揃っています。
  • JFX: ヒロセ通商の子会社で、同様にスキャルピングに強い環境を提供。代表者によるリアルタイムな情報発信も魅力です。
  • GMOクリック証券: 狭いスプレッドと、カスタマイズ性に優れた高機能PCツール「はっちゅう君FXプラス」が短期売買を強力にサポートします。

スワップポイント狙いの長期投資におすすめのFX会社

高金利通貨を長期間保有し、スワップポイントによる安定収入(インカムゲイン)を狙う方には、スワップポイントが高いFX会社がおすすめです。

  • みんなのFX: メキシコペソ/円やトルコリラ/円などの高金利通貨ペアで、業界トップクラスのスワップポイントを提供しています。
  • LIGHT FX: みんなのFXの姉妹サービスで、こちらも同様に高水準のスワップが魅力。シンプルな環境で長期投資に集中したい方に向いています。
  • IG証券: 約100種類という圧倒的な通貨ペア数により、世界中の高金利通貨に投資する機会があります。よりマニアックな通貨でスワップを狙いたい上級者におすすめです。

自動売買(システムトレード)をしたい人におすすめのFX会社

「自分で取引する時間がない」「感情に左右されずにルール通りに取引したい」という方には、自動売買機能が充実したFX会社が適しています。

  • 外為オンライン: 初心者でも簡単に始められるリピート系注文「iサイクル2取引」が主力サービス。設定も簡単で、ほったらかし投資を目指せます。
  • みんなのFX: 優秀なトレーダーの戦略を選ぶだけで始められる「みんなのシストレ」を提供。自分でロジックを考える必要がないため、手軽にスタートできます。

MT4(メタトレーダー4)を使いたい人におすすめのFX会社

世界標準の高性能プラットフォーム「MT4」を使って、高度な分析や独自の自動売買(EA)を行いたいという本格派トレーダーには、以下の会社がおすすめです。

  • 楽天証券(楽天FX): 大手ネット証券の安心感のもとでMT4を利用できます。楽天ポイントが貯まる・使えるのも大きなメリットです。
  • IG証券: MT4に対応しており、グローバル基準の多様な金融商品をMT4上で取引できるのが強みです。

FX口座開設の基本的な流れ4ステップ

申し込みフォームに情報を入力する、本人確認書類・マイナンバーを提出する、口座開設の審査を待つ、ログインID・パスワードを受け取り入金する

自分に合ったFX会社が見つかったら、いよいよ口座開設です。手続きは非常に簡単で、スマートフォンやPCからオンラインで完結する場合がほとんどです。ここでは、基本的な口座開設の流れを4つのステップに分けて解説します。

① 申し込みフォームに情報を入力する

まず、選んだFX会社の公式サイトにアクセスし、「口座開設」ボタンから申し込みフォームに進みます。ここで入力する主な情報は以下の通りです。

  • 氏名、住所、生年月日、電話番号などの個人情報
  • 職業、年収、金融資産などの財務情報
  • 投資経験や目的

これらの情報は、FX会社が顧客の状況を把握し、適合性の原則(顧客の知識、経験、財産の状況及び契約を締結する目的に照らして不適当と認められる勧誘を行ってはならないというルール)に則って審査を行うために必要です。正直に、正確に入力しましょう。

② 本人確認書類・マイナンバーを提出する

次に、本人確認のための書類を提出します。これは、犯罪収益移転防止法に基づき、すべての金融機関で義務付けられている手続きです。必要な書類は以下の2種類です。

  1. 本人確認書類: 運転免許証、パスポート、健康保険証、住民基本台帳カードなど、顔写真付きのものが望ましいです。
  2. マイナンバー確認書類: マイナンバーカード、通知カード、マイナンバーが記載された住民票の写しのいずれか。

提出方法は、FX会社によって異なりますが、最近では「スマホでスピード本人確認」のようなサービスが主流です。スマートフォンのカメラで本人確認書類と自分の顔を撮影してアップロードするだけで、郵送の手間なくオンラインで完結します。この方法を利用すると、最短で即日〜翌営業日には口座開設が完了します。

③ 口座開設の審査を待つ

書類の提出が終わると、FX会社による審査が行われます。審査基準は各社非公開ですが、一般的には以下のような点が考慮されると言われています。

  • 年齢(多くの会社で20歳以上75歳未満など)
  • 安定した収入があるか
  • 一定額以上の金融資産があるか
  • 入力された情報に虚偽がないか

通常、審査は1〜3営業日程度で完了します。審査結果はメールで通知されます。

④ ログインID・パスワードを受け取り入金する

無事に審査に通ると、取引システムにログインするためのIDとパスワードが記載された通知が届きます。受け取り方法は、メールの場合と、転送不要の簡易書留郵便の場合があります。

IDとパスワードを受け取ったら、さっそく取引システムにログインしてみましょう。ログイン後、取引を開始するためには、証拠金を入金する必要があります。多くのFX会社では、提携金融機関から手数料無料で24時間リアルタイムに資金を移動できる「クイック入金(ダイレクト入金)」サービスを提供しています。これを利用すれば、すぐに取引を始めることが可能です。

FX会社を選ぶ際の注意点

お得な口座開設キャンペーンだけで選ばない、金融庁に登録されている国内業者を選ぶ、まずはデモトレードで試してみる

FX会社を選ぶ際には、スペックやランキングだけでなく、注意すべき点がいくつかあります。これらを知らないと、思わぬトラブルに巻き込まれたり、不利な条件で取引を始めたりすることになりかねません。

お得な口座開設キャンペーンだけで選ばない

多くのFX会社が、新規口座開設者を対象に「最大◯◯円キャッシュバック!」といった魅力的なキャンペーンを実施しています。これらは確かにお得ですが、キャンペーンの内容だけでFX会社を決めてしまうのは危険です。

なぜなら、キャッシュバックを受け取るためには、多くの場合で「口座開設から◯日以内に、◯◯万通貨以上の取引」といった条件が課せられているからです。FX初心者がこの条件を達成しようと無理な取引をすると、キャッシュバック金額以上の損失を出してしまうリスクがあります。

キャンペーンはあくまで「おまけ」と考え、スプレッドやツール、サポート体制といった、長期的に自分のトレードに影響する本質的なサービス内容を優先して比較・検討することが重要です。

金融庁に登録されている国内業者を選ぶ

FX会社を選ぶ上で、最も重要なのが「金融庁(財務局)に登録されている日本の業者」を選ぶことです。 これは、トレーダー自身の資産を守るための絶対条件と言えます。

金融庁に登録されている国内業者は、法律によって顧客から預かった証拠金を自社の資産とは分別して、信託銀行などに保管すること(信託保全)が義務付けられています。これにより、万が一FX会社が倒産したとしても、顧客の資産は全額保護され、返還されます。

一方で、海外に拠点を置く無登録のFX業者の中には、高いレバレッジを謳って勧誘してくるものもありますが、これらは日本の法律の保護対象外です。出金トラブルや突然のサービス停止といったリスクが非常に高く、預けた資金が戻ってこなくなる可能性も否定できません。

安全に取引を行うためにも、必ず金融庁の公式サイトで「金融商品取引業者」として登録されているかを確認してから口座を開設しましょう。本記事で紹介している12社は、すべて金融庁に登録されている正規の国内業者です。

まずはデモトレードで試してみる

ほとんどの主要なFX会社は、「デモトレード(バーチャルトレード)」の機能を提供しています。これは、仮想の資金を使って、本番と全く同じ環境で取引の練習ができるサービスです。

デモトレードを活用するメリットは非常に大きいです。

  • リスクゼロで取引を体験できる: 自分のお金を使わないので、損失を気にすることなく、注文方法や決済のタイミングなどを試せます。
  • 取引ツールの使用感を確認できる: 「このボタンを押すとどうなるのか」「チャートの表示設定はどう変えるのか」など、実際にツールを操作して、自分に合っているかどうかを確かめられます。
  • 自分のトレード手法を検証できる: 「移動平均線がこうなったら買う」といった自分なりのルールを作り、それが実際に通用するのかを試すことができます。

いきなり本番の取引を始める前に、まずはデモトレードで十分に練習し、ツールの操作に慣れ、取引の流れを把握してからリアルマネーでの取引に移行することをおすすめします。

FX会社に関するよくある質問

FX会社は複数口座を開設してもいい?、FXの口座開設や維持に費用はかかる?、FX会社が倒産したら預けたお金はどうなる?、FX会社によって税金は変わる?、法人口座におすすめのFX会社は?

最後に、FX会社選びや口座開設に関して、多くの人が抱く疑問についてQ&A形式で回答します。

FX会社は複数口座を開設してもいい?

はい、問題ありません。複数のFX会社の口座を開設し、使い分けることは多くのトレーダーが行っている一般的な方法です。

複数口座を持つメリットには、以下のようなものがあります。

  • 目的別の使い分け: 「短期売買用はA社」「スワップ狙いの長期投資用はB社」「自動売買はC社」というように、各社の強みに合わせて使い分けることで、より効率的な取引ができます。
  • リスク分散: 万が一、あるFX会社でシステム障害が発生して取引できなくなった場合でも、別の会社の口座があれば取引を継続できます。
  • ツールの比較: 複数のツールを実際に使ってみることで、自分に最適なツールを見つけやすくなります。

ただし、口座が増えすぎると資金管理が煩雑になるというデメリットもあるため、まずはメイン口座を一つ決め、必要に応じてサブ口座を増やしていくのが良いでしょう。

FXの口座開設や維持に費用はかかる?

いいえ、本記事で紹介しているような日本の主要なFX会社では、口座の開設手数料や維持手数料は一切かかりません。

無料で口座を開設し、使わなくてもコストは発生しないため、気になるFX会社があれば、まずは気軽に口座を開設して、デモトレードや少額取引で試してみることができます。

FX会社が倒産したら預けたお金はどうなる?

前述の通り、金融庁に登録されている国内FX会社であれば、顧客から預かった資産は「信託保全」によって守られています。

信託保全とは、FX会社が顧客の証拠金を自社の財産とは明確に区分し、信託銀行などの第三者機関に信託する制度です。これにより、FX会社が倒産したとしても、その経営状況に関わらず、顧客の資産は信託銀行から全額返還されます。この制度があるため、日本のFX会社には安心して資金を預けることができます。

FX会社によって税金は変わる?

いいえ、どの国内FX会社を利用しても、利益にかかる税金の計算方法や税率は同じです。

日本の居住者が国内FX会社を通じて得た利益は、「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税の対象となります。税率は所得額にかかわらず一律で、所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%=合計20.315%です。

また、年間の損益がマイナスになった場合は、確定申告をすることでその損失を翌年以降3年間にわたって繰り越し、将来の利益と相殺できる「損失の繰越控除」という制度も利用できます。これもどの国内FX会社でも共通です。

法人口座におすすめのFX会社は?

個人ではなく、法人としてFX取引を行う「法人口座」も存在します。法人口座は、個人口座と比べて以下のような違いがあります。

  • レバレッジ: 個人口座のレバレッジは最大25倍に規制されていますが、法人口座では通貨ペアのボラティリティに応じて、それ以上の高いレバレッジ(例:50倍や100倍)を設定できる場合があります。
  • 税制: 個人の税率(一律20.315%)とは異なり、法人の利益は他の事業所得と合算され、法人税率が適用されます。また、損失の繰越控除期間が個人より長い(現在は10年)などのメリットがあります。

法人口座を開設する際は、高いレバレッジに対応しているか、法人口座向けのサポートが充実しているか、といった点が選択のポイントになります。GMOクリック証券ヒロセ通商SBI FXトレードなど、多くの大手FX会社が法人口座サービスを提供しており、高いレバレッジや充実した取引環境を用意しています。

まとめ:自分に合ったFX会社を選んで取引を始めよう

本記事では、2024年最新のおすすめFX会社12社の比較から、失敗しない選び方の7つのポイント、目的別のおすすめ、口座開設の流れ、注意点まで、FX会社選びに関する情報を網羅的に解説しました。

数多くのFX会社が存在しますが、それぞれに強みや特徴があり、「万人にとって最高のFX会社」というものは存在しません。最も重要なのは、あなた自身の取引スタイル、目的、経験値に合った一社を見つけることです。

  • 短期売買で積極的に利益を狙いたいのか? → スプレッドと約定力を重視
  • 長期的な視点でコツコツ資産を増やしたいのか? → スワップポイントを重視
  • まずはリスクを抑えてFXを学びたいのか? → 最小取引単位の小ささを重視
  • 分析や自動売買にこだわりたいのか? → 取引ツールの機能性を重視

この記事で紹介した情報を参考に、いくつかの候補に絞り込み、デモトレードなどを活用して最終的な一社を決定してみてください。

最適なパートナーとなるFX会社を選ぶことは、FXで成功するための第一歩です。 ぜひ、自信を持ってFXの世界に飛び込み、賢い資産運用をスタートさせましょう。